コーマルタン界隈
2005年 12月 07日
若い人のなかで山田稔の名前を知っている人が、どれだけいるだろうか?
私も『coyote』で沢木耕太郎が紹介するまで知らなかった。
そしてたまたまこの夏、パリを訪れていたものだから読んでみたのだが・・・。
このような小説もあるのですね。小説というよりは散文ですか?
フランス文学者が、留学先の街で出会ったことを記憶の薄い重なりの、
しかもその狭間だけを描いた小説世界です。
すこし焦れてしまうような、主人公とコーマルタン界隈の人々のふれあいが、
この現代ではかえって新鮮なような気がします。
大きな本屋さんにしかないと思いますけど、ぜひ手にとってみてください。
by miketa-no-ai | 2005-12-07 22:10 | 読書